第1回|コンセプトを決めよう|売れるお店の作り方

魅力は想いから生まれる

シンプルであるというのは、とても魅力的で美しいものです。

ある1点の目的のために作られたものは、その存在意義が他社に伝わりやすく、メンテナンスや活用方法というのもシンプルで分かりやすく無駄がありません。

これは、お店作りにも同じことが言えます。

・何を伝えるためのお店なのか

・何を実現するためのお店なのか

これをハッキリとさせましょう。

そこから生まれるのがコンセプトです。

まずはコンセプトを決定し、お店の核となる意志を決定します。

そのためには、お店のオーナーとなるあなたが何を望んでいるのかを自分の心と向き合って知る必要がある。

このときに大切なのは「誰かを助けるものであること」を考えることです。

商売というのは、困っている誰かを助けることで成り立っています。

あなたのコンセプトが、困っている人を助けるものであることは重要な条件となります。

表面的なコンセプトを掲げてしまうと、とてもチープで短絡的なお店になってしまう。

誰の困り事も解決できない、誰のニーズも満たせないお店は価値が無いと思っていいでしょう。

お金を稼ぐことは大前提ですが、あなたの純粋な他人を思い遣る気持ちがお店の魅力になることを覚えておいてください。

コンセプトがお店の背骨だ!

「想い」があり、「コンセプト」が決定したのであれば、お店はその2つの沿った営業をしていきます。

逆に言うと、「想い」と「コンセプト」から逸れた行動というのは絶対にしてはいけません。

その2つがお店のアイデンティティとなるからです。

時代が変わっても、経済状況が変わっても、客層が変わっても、場所が変わっても、どんなときもその2つを守り抜きます。

「想い」「コンセプト」から外れる行動を取るときは、お店を新しくするときだけです。

その時は、新しい「想い」と「コンセプト」を作り直して、新しくお店を始め直します。

っという風に、簡単に変えることができないものであり、お店の営業の判断基準となります。

これは悪いことではなく、新しい企画、新しい商品、新しい運営を始める際の指針となりますので、意思決定が早くなるのはもちろん、自分が間違った判断をしないためのお守りにもなる。

人は迷うものであり、判断基準を持たないと流されていくものです。

あなたが自分で決めた「想い」「コンセプト」はあなたのお店を守る最重要な砦となることでしょう。

コンセプトが無いとどうなる?

コンセプトが無いお店というのは存在するのだろうか。

そう考えたとき、かなり多くの個人商店で見受けれることだと気付く。

特に、バブルを経験した時代を生きる個人商店に多いように思う。

実は、筆者の親も個人商店を営んでいるが、この「コンセプトが無い」という問題に苦しんでいるのを知っている。

「想い」「コンセプトが無い」ことにより、どんな障害が出てくるのかを実体験から紹介したい。

 

1.お金儲けが目的と目標になってしまう
2.儲け話に飛びついてしまう
3.自分のお店を見失う

 

1.についてだが、商売の目的と目標が「お金儲け」となってしまう。商売はお金を稼ぐことが目標で間違いは無い。

しかし、お金が目的となってしまうと話は別だ。

目的は「誰かを助けること」である必要があると思っている。

「お金を稼ぐ」ことのみに特化したお店に果たして魅力があるだろうか。

原価を低く、売価を高くし、誰の助けにもならない商品を売っていては、お店に価値など生まれない。

お金は大切であり、経営としては1番に考えなくてはいけないが、「想い」も1番に来るように努力をすることは大切だ。

想いの無いお店には人は絶対に寄り付かない。

このとき、「想い」が1番、「お金」が2番になってもお店は失敗するので、あくまで「想い」が1番に来るように「努力をする」というバランスが重要である。

 

2.儲け話に飛びついてしまうことについてだが、これは1.3.にもの話にも共通する。「想い」「コンセプト」が無いことになり、販売する商品にこだわりが無くなる。

そうなると、「売りたい商品」ではなくて「売れる商品」「利益率が高い商品」をお店に置くことになるだろう。

例えば、酒屋でいうと大手の生ビール、大手のペットボトルジュース、原価の安い烏龍茶となりがちだ。

「売れる商品」「利益率が高い商品」というのは、どこでも手に入る、大衆にウケる商品に行き着く。

それを売ることで消費者に伝えたい想いがあるのであれば別だが、多くの場合は無いだろう。

取材をしていて、お店の人に「何故、この商品を売っているのですか?」と質問をすると、十中八九「売れるから」と答える。

「この商品のココが良い」「この販売会社のココに共感した」とかではなく、「売れるから」が理由なのだ。

お店というのは、商品を買ってくれたお客さんに商品を通して「自分のお店の価値観」「自分のお店が伝えたい体験」等を提供してこそ価値がある

お店は、商品を通してお客さんと会話をしていることを忘れてはいけない。

 

3.についてだが、これはシンプルだ。

要するに、お金が手に入ればお店の形態というのは何でも良いという考え方になる。

あるときは惣菜を売る、あるときはアクセサリーを売る、あるときは飲料水を売る、売れるものを売って楽して儲けようとする。

目的があって多種の商品を取り扱うのは良いのだが、そうじゃない場合は何屋さんなのか分からないお店になってしまう。

何屋さんかハッキリしないので、魅力ある商品が無く、専門性も無く、勤勉さもない、そんな腐敗したお店となるだろう。

 

売れるお店というのは取材をしていて分かりやすいが、逆に売れないお店も取材をしていると分かりやすい。

どうか、この記事を読んだ方は「想い」から始まる「コンセプト」のあるお店づくりを目指して欲しい。

それは、あなたのお店の大きな1本の槍になるはずだ。

自分の想いを見つめ直そう

ネガティブなことを書いてしまったが、「想い」と「コンセプト」がハッキリとしているお店は間違い無く強い。

取材する側としても、記事にする際に魅力をアピールしやすい。

魅力をアピールしやすいというのは、消費者にとっても、お店にとっても、宣伝するメディアにとっても非常に重要だ。

「良いお店」の根底であり、土台である事柄なので、十分に悩んで検討を繰り返して「想い」「コンセプト」を決定して欲しい。

これが決まると、きっとお店を持つのが楽しくなるだろう。